作品紹介
―――2197年。日本が外貨を獲得するために打ち出した改造計画によって、北海道札幌にもたらされたものは巨大都市という形だけではなかった。札幌は、金、権力、そしてSEXを求める人間で溢れかえり、本土から入り込む人々の他に、大陸からの密入国者が年間数万人レベルにも達した。また、ギャンブルの解禁によって犯罪が激増し治安は悪化の道を辿ったのだ。巨大な犯罪組織が法律さえも蝕み、警察の手に負えなくなりつつある現状…・。北海道を蝕む犯罪組織の資金源が麻薬であることは明かだった。しかし女性麻薬捜査官である魔的千雨(ままとちさめ)と菱形菊乃(ひしがたきくの)は、たった数日の捜査で行方不明となる。そしてジュネーブにある国際警察本部から一人の女が日本に降り立った。「乙部砂琴」…砂琴は千雨と菊乃のかつての同僚だったのだ。こうして、北海道を舞台に国際警察と麻薬シンジケートの壮絶な戦いが始まりを告げたのであった…。
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