作品紹介
主人公の俊夫は日本舞踊の流派『水月流』の家元の跡取りだった。
しかし父はとうの昔に亡くなっており、水月流の経営は悪化。
それに責任を感じた母は、俊夫が家に帰宅すると自殺していた。
そんな俊夫に救いの手を差し伸べたのが、元は水月流の流派の一部であった『神凪流』の家元・沙織だった。
沙織は借金を肩代わりしてくれたうえ、住む場所を無くした俊夫を自分の屋敷に住まわせてくれた。
沙織の庇護の下、彼女の娘である雪乃と共に暮らすことになった俊夫。
しかし、水月流の没落・不祥事・投資の失敗から母の自殺といったことの全てが、沙織の水月流への復讐の一環であることを、俊夫は知らなかった。
俊夫は沙織に、本格的な稽古をさせられることとなった。
本当はイヤだったが、置いてもらっている以上、沙織には逆らえない。
彼にはもう行く場所がないのだから……
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